クビアカツヤカミキリに関するコタツ記事。
特定外来生物にも指定され樹木医界隈で、なにかと話題の昆虫ですね。
樹木医試験にもそのうち出るかもしれないですね。知らんけど。
基本情報
学名:Aromia bungii
Aromia ジャコウカミキリ属 名前の通り
bungii 採集者のAlexandre de Bungeから命名。
自然分布:中国,モンゴル,朝鮮半島,台湾,ベトナム
もともと朝鮮半島を含む東アジアに生息していたが、海渡っって日本に到達した。
主にバラ科樹木を加害する。その他、カキ、ポプラも
今までバラ科樹木の楽園であった日本は、最高に餌が豊富な楽園状態である。
日本国内の分布
愛知県(2012年),埼玉県(2013年)群馬県,東京都,神奈川県(2021年),大阪府,徳島県(2015年),栃木県(2016年)茨城県,三重県,奈良県,和歌山県(2019年),兵庫県(2022年)で侵入が確認.
毎年、分布域を広げるため記事の更新が面倒。国立環境研究所が、各地方自治体にアンケート調査を実施しているので、随時確認してほしい。
国立環境研究所 侵入生物データベース
https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/60560.html
農薬について
使用できる農薬については、2024年12月現在以下のとおりです。
特にサクラについては、たったの4種類しかない。
- ベニカカミキリムシエアゾール
住友化学園芸 殺虫剤 新園芸用キンチョールE エアゾール 420ml
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最近になって使用できる農薬が徐々に増えてきたが、まだまだ戦うための武器が少ない。
分布域や世間が騒ぐことによってメーカーさんも徐々に登録を増やしていくと思う。
農薬登録情報提供システム
https://pesticide.maff.go.jp/
ここで注意しなければならないのは、農薬取締法の仕組み。
対象となる作物(植物)と薬剤がセットになっている。これ以外の方法で使用すると目的外使用なので、違法とのこと。
防除方法
防除には、2パターンある。
1つは、既に樹木の内部に入ってしまったものに対して、侵入穴からスプレータイプの殺虫剤を入れる方法。
中の穴は、複雑に入り組んでいるのとフラスが詰まっているためなかなか幼虫まで薬剤が届かないらしい。
もう1つは、周りに被害を出さないためにネットを被せて成虫の脱出を阻害する方法。
こちらは、ネットが噛み切られるなどの問題があるため羽化シーズンは、見回って成虫をネットの上から潰して回る必要がある。
特徴
特徴的なひき肉状のフラス(木屑と虫糞)が、たくさん出てくること
他のカミキリムシや穿孔性害虫も木屑が出るが、とにかくクビアカツヤカミキリやとにかく量が多い。
また、成虫は、触るとかなり臭いのと捕まえると、ギーッ!ギーッ!鳴くのでかなりうるさい。
特定外来生物に指定されているため生きている状態での運搬は、原則禁止です。
持って変えるのであれば、酢酸エチルなどでしめて持って帰ろう。
ブラックライトで光る
栃木県の農業試験場の方が、クビアカツヤカミキリの卵にブラックライトを当てると蛍光することを発見したらしい。
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/751567

しかしながら、蛍光現象で発見したところで実際は樹皮の隙間に埋もれているので、針金で潰すなど防除はかなり困難を極める。
また、この蛍光現象は、クビアカツヤカミキリ以外の卵には起こらないとのこと。
まとめと考察
日本国内に入ってきた外来種で根絶できた例としては、ウリミバエとマングースくらいであろう。
ウリミバエについては、不妊虫放飼というγ線を当てて生殖能力を失った成虫を自然界に放ち密度を下げる方法で根絶に成功した。
マングースについては、大量の自動撮影カメラと探査犬を使った方法で駆除を行い根絶した。
いずれも人間と外来種との知恵比べである。
クビアカツヤカミキリの場合は、どうだろうか。
おそらくかなり難しいと思う。
参考文献
クビアカツヤカミキリAromia bungiiの現状:その分類・分布・生理・生態・根絶法
https://www.cerambyx.uochb.cz/assets/pdf/iwata_2018_aromia_bungii.pdf
今は、休刊となってなってしまった森林防疫の記事。網羅的に書かれている。

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