害獣列島

イースト新書

丸の内の丸善の新書コーナーで見つけ、気になるタイトルだったので、購入しました。

八重洲ブックセンター閉店して最近、都内の大型書店が減ってきているのが悩みですね。

著者 田中 淳夫 氏

1959年大阪生まれ。奈良在住。

静岡大学農学部林学科卒業。

奈良に住んでいることから生駒山地や春日山原生林について本書でもよく触れていました。

ブログも運営されていて、国会答弁などもウォッチングしていて内容が結構面白い。ぜひ、覗いてもらいたいです。

森林ジャーナリストの「思いつき」ブログ
http://ikoma.cocolog-nifty.com

野生動物の保護と現在

戦後から野生動物の多くは、生息数が増加しています。

しかしながら、多くの人々が1970年代の野生動物の保護の風潮を今でもお題目として唱えながら、野生動物の保護を訴える学者や市民活動家が後を絶たないです。

本来であれば必要であれば、駆除を行うべき。

にも関わらず、野生動物保護論者の学者や市民活動家は、獣害の当事者ではないため今での科学的根拠に基づかない抗議活動を展開しています。

獣害を起こす動物

本書では、以下の動物について、取り上げ現状を説明されていました。

  • シカ
  • イノシシ
  • クマ(特にツキノワグマ)
  • ニホンザル

また、外来種として

  • アライグマ
  • ヌートリア
  • イヌ
  • ネコ

人によっては、イヌやネコも外来種?と疑問におもうかもしれません。

しかしながら、イヌ、ネコが一番かなり感情的に駆除ができないため、厄介な野生動物であると述べられいています。

野生動物の危険性

新型コロナウイルスやエボラ出血熱など多くの伝染病は、人獣共通感染症です。

食べなくても触れなくても近くに生息するだけで糞尿や飲食物を通して、我々の生命を脅かす存在になりえるとのこと。

非常に危険です。

なぜ野生動物は、増えたか

本文の中では、「野生動物も飽食の時代」なのではないかと考察されています。

江戸時代から戦後までは、エネルギーや建築資材として木材を使用していたため多くの山々は、はげ山でした。

戦後の復興に伴い全国各地のはげ山に植林がされ、植生が回復したため野生動物の隠れる場所や食料が十分に確保されるようになったため個体数がかなり増加していると考察されています。

写真は、大阪府の泉州地域のはげ山です。戦後すぐの写真ですね。

大阪府HPより引用
https://www.pref.osaka.lg.jp/o120180/senshunm/gyoumu/chisanrekishi.html 

まとめ

読んでいくにつれて獣害対策の根本的な問題として感じたことは、以下二点です。

  • 常に状況を把握して行動が出来ない行政の失策
  • お茶の間に実害を被らない人間の感情的な判断

行政については、科学的に個体数が増加しているのにも関わらず、野生動物の保護をお題目として狩猟規制の緩和や害獣駆除の推進を行わなかったこと。

また、駆除を担う狩猟業界の構造的な分析(金銭的な癒着やそもそもの組織が辿ってきた来歴など)を怠り現場の実情と異なった政策を打ち出していることの罪は大きいです。

後者のお茶の間の人間は、少しでも現状を知って、実際に獣害にあうということがどういうことなのかをよく考えて、情報を常にアップデートしなければならないと思います。

いずれにしても当事者意識の欠落がこれらの問題を長引かせているように思えてならないです。

カワイソウでは、解決できない問題ですね。

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